旅団シリーズ(クロロ)

□終わりの始まり
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「はい、席着いてー!」

6時間目の終了を告げるチャイムが鳴ってから数分後、足早に教室へと入って来た担任のメンチ先生。


「いきなりだけど今から席替えするわよ!はい、座った座った〜」

「「えぇ――!!」」


メンチ先生の発言に教室がざわつく。そりゃそうだ。なんたって、ほんの3日前に席替えをしたばっかりなんだから。


「どう考えたって早すぎだろ、なんでだよ!」

席を立って勢いよく反抗してるのは、あたしの友達でもあるキルア=ゾルティック。


「うるさいわねー、元はと言えばアンタ達のせいなんだから。その辺りがうるさいって苦情が来てんのよ!」


…やっぱり。前回の席替えで、キルアは運良く仲の良いゴンのとなりの席を獲得した。キルアの前はと言えばレオリオで、そのとなりはクラピカ。これまたみんな仲良しな訳で。
当然のごとく授業中も好き放題!…クラピカは迷惑してるみたいだけど。

あたしはと言えばどうやらくじ運が悪いらしく、1人離れ小島の一番後ろの席。まぁ窓際だし寝れるから良いかなー、なんて思ってた矢先のこの発言。


「はぁ〜?誰だよ苦情言ったやつ!」
「まぁまぁ、落ち着きなよキルア。」

ぶつくさと文句を垂れるキルアをなだめるゴン。そんな2人をよそに、メンチ先生は先々と話を進めている。


「今回は不正が無いように、くじは前でひいてもらうからねー」

そう言って教卓の上にくじ箱を置くと、名簿順にひきに来るようにと言った。
教卓に置かれたくじ箱はダンボールに穴をあけたもの。メンチ先生の手作りかなぁなんてボーッと考えていたら、

「次、山田!ボーッとしてたらとばすわよ。」

メンチ先生に呼ばれてハッとする。し、しまった!


「わぁ、すみません!」
「はは!相変わらずボーッとしてんな。」

あわてて教卓へとかけよると、キルアに馬鹿にされてしまった。


「う、うるさいなぁ!」


そう言い返しつつ、くじを手に席に着く。ひいたくじを開いてみると「18」と走り書きで書いてあった。
18番か、今回は良い席になると良いなぁ。そんな期待を抱きながら、全員がくじをひき終わるのを待つ。



「よし、全員ひいたわね?それじゃあ集めるから名前書いてー!」

18と書かれた紙の裏に名前を書き、再び箱に戻す。
メンチ先生は全員のくじを集め終わると、黒板に書かれた座席表にランダムに数学を書き込み始めた。




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