旅団シリーズ(クロロ)

□第一印象は最悪
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ゆらゆらゆらゆら…なんだろう、頭がボーッとする。なんだか視界もぼやけてる様な―…


「……………―、」
「…………――、」
「…………――っ」

…何か、聞こえる。
誰かが…あたしを呼んでる…?


「山田、」
「…………!」

聞き慣れない声に名前を呼ばれたと同時に、机にのせていた腕をつつかれた。

「え…ルシルフル、君?」

つつかれた方を見るとそこにはルシルフル君の姿が。まぁ隣の席だから当然と言えば当然なんだけれども。
…どうやらあたしを呼んでいたのはルシルフル君らしい。
ん?でも、なんで…


「…山田、お前当てられてるぞ」
「……………え。」

ハッとして辺りを見回すと、あたしに注がれる視線の山。呆れ顔のクラピカとゴン、ニヤニヤするキルアとレオリオ。そして怒りを露にするハンゾーティーチャー。

どうやらあたしを呼んでいたのはルシルフル君でもなく、ハンゾー先生らしい。
この状況はひょっとすると…


「…もしかして、あたし寝ちゃってた?」

恐る恐るルシルフル君にたずねる。

「あぁ。さっきまでイビキかいて、それはもう気持ちよさそーに寝てたぞ。」
「う、うそ…!」

イビキまでかいてたなんて!どうしよう、ぜったいクラス中の人にオッサンだと思われてるよー!


「くぉら山田!お前ってヤツは起きてそうそうオレを無視か!!」
「す、すいません…」

あちゃ―…
そりゃあ食後でお腹も満たされたところで、アンタの長い話を延々と聞かされ続けたら誰だって眠たくもなるっての!
…なんて言える訳が無い。


「だいたいお前はいつもいつも…もしかしなくても寝てたっての!山田だけじゃないぞ、最近のお前らときたらまったく…席替えもしたばっかりだってのに喋るわ寝るわで信じられん、たるんでる!何故こうも早くに席替えしたのかをもう忘れたのか?これじゃあ変わらん上に全く意味がないだろうが!あぁまったく情けない情けない!オレの様に常日頃から修行を重ねて集中力をだなぁ―……」


事の発端はあたしだとは言え、話はどんどんそれていく。元々おしゃべりなハンゾー先生の話は止むことを知らない。次から次へと話はうつり変わり、5限目終了のチャイムによってようやく強制終了した。




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