実はグロいの大好きな白山

□死神は腕と耳を斬り落とした(後)
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「おっ!!待ってたぜスコール!!」

「………何だ、大事な話って。」



コイツは俺のクラスの同級生、日本で最も多い名字の男だ。俺の周りには基本、ロン毛のエクソシストやらハムスターヘッドの元キングやらが多いためか、他の友人が居ないと思われがちだ。この前クラウドの奴に言われた時はかなりショックだったのを覚えている。



「いやあ、別に大事ってほどの話じゃねーよ。面白い遊びがあるから誘おうと思ってさ。」

「――遊び?」

「最近流行ってるんだけどさ、通称『魔女狩り』っていうんだ。」

「魔女狩り………。」



奴は俺の呟きを疑問と受け取ったのか、ご丁寧にも説明を始めた。



「まあつまり異端狩りってコト。死神だのエクソシストだの、気味が悪いだろ?あ、お前の友達にエクソシスト居たよな?ゴメンゴメン。……………でもアイツら、何か怖くね?いつも持ってるあの武器、やろうと思えば人を殺せるんだぜ?ていうかツレで普通なのお前ぐらいなんじゃねーの?神田はエクソシストだしジャック・アトラスはカードのモンスター実体化するし………。」



そうか、コイツもか。



「んで、平和の為に後跳和戯高校で二年生中心に発足したのが『魔女狩り』部隊って訳だ!!お前、魔女っていう言葉に敏感だしなあ。だから今のツレと縁切ってさ、一緒に……―――――どうしたんだよスコール。」



そうだ、コイツも一緒だ。



「スコール………?」

「お前の言う魔女が、大槌を振り回すエクソシストやドラゴンを現実に召喚出来る奴なら、―――――――このは何に含まれるんだ?」



手に馴染むように虚空から現れるガンブレード。ああ、俺、コイツをコロスかも知れない。

それに、『組織』がどうせ殺そうとするだろう。



「神田やアトラスの事を魔女呼ばわりするのなら、剣を振り回して何もない所で氷柱や雷撃を出せる俺は何に含まれる――――――?





魔女じゃないのか?」



殺気を振り撒き奴を睨めば、途端に冷や汗を大量に出し始める。ああ、腰が抜けて起き上がれないのか。カワイソウニ。



「く、くく、来るなこの異端野郎っ、す、すぐに部隊が到着して………!」

「悪いな、コロス。



断末魔も上げられないように喉を突き、そのまま弾丸を打ち込む。まだ生きているのか、眼がギョロリと動いている。気味が悪いからガンブレードの先で眼球を両方とも抉り取る。次に腕が付きまとう。両腕を根本から焼き斬る。足が動く、股の付け根ごと引きちぎる。まだ反応がある。耳を切り落とす。やっと動かなくなった。でも心配だ、首を切り落とす。


気味が悪いのはどっちだ。

どれだけ痛め付けても生にしがみつく奴ほど、気味が悪いものは無いだろう?



「―――――スコール、死体の回収に来た。」

「………お前か。死神の弟とはお前の事を指していたんだな。 」

「何言ってんだよ、俺はスコール達の弟だぜ?」

「……………そうだな。」



さっきまで俺の友人だった死体を拾い始める俺の弟。バラバラにし過ぎたかもしれない。ガンブレードを仕舞い、弟の傍に行く。



「量が多い、手伝おう。」

「サンキュー。」




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