実はグロいの大好きな白山

□死神は腕と耳を斬り落とした(後)
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学校が終わり家に帰れば、必ずと言っていいほどその日の事を話す俺達兄弟は、その為か他のクラス、学年の状況をよく知っている。
………バイトをしているクラウド以外はだが。

そんな些細な日常の一欠片に過ぎなかったはずだ。あの日までは……。





――――――――――――――




「スコールゥゥゥゥ!!!!起きろぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」



突然の喧しい叫び声に俺は飛び起きる。……今日は日曜日のはずだ。

虚しくも、俺の掛布団は剥ぎ取られる。冬の寒さにこの仕打ちは正直残酷だ。



「お!起きたかスコール君!!朝飯、食わねーなら俺の胃袋に全ておさまる事になるぜ?」



全ての元凶は案の定予想通りの男、バカバッツだった。



「バカとは失礼だな、早起きは大事だぜ?」

「……低血圧にそれはキツイ。だが朝飯はやらん。」

「だろーな、一階で待ってるぜ!!」



嵐のような男は嵐のように現れ、嵐のように去っていった。全く、日曜ぐらい静かに寝ていたいもんだ。
しかし幸か不幸か、一度起き上がるとなかなか眠れないタチの俺はそのまま階段へと向かう事になる。バッツもソレを分かっての行動なのだろう………と信じたい。





――――――――――――――




朝飯を食べ終わった後、特にやる事の無かった俺はとりあえず外に出ることにした。世間ではこんな奴の事を暇人と呼ぶらしい。勿論俺の知ったことでは無いが。



「………メール?」



携帯のバイブレータの振動を感じた俺は、ポケットから携帯を取り出し画面を見る。相手は同じクラスの友人だった。



「『話したい事があるから空座駅前のコンビニ裏に来てほしい』? 面倒だな……。」



しかし暇人の俺は断る理由も見つからず返事をイエスで返し、その場に向かう事にした。




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