novel
□闇を照らす光
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ー涙を誘う
悪夢から目覚めると
天使のような君の笑顔ー
-闇を照らす光ー
カーテンの隙間から
生活感の無い部屋に
一筋の光が差し込む
「朝・・・か・・・」
今日は休日で学校は無い
でも『彼女』との大切な約束がある
体を起こさなければと思い
全身に力を入れようとするが
―力が・・・入らない・・・?―
見えない圧力に体と心が押しつぶされそうになる
まるで濃い霧に包まれるかのように
彼の思考はぼんやりと形を留めなくなってくる
―なにも・・・考えられな・・・い―
さっき目を覚ましたばかりなのに
怜は再び深い深い眠りの世界へと誘われていった