novel

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拍手小説ー第二弾ー(日梨紗ミニSS)


「・・・日渡君?!どうしてこんな所に?」

「・・・っ原田さん!!」

「しかもその格好・・・もしかしてここのカフェでアルバイトしてる・・・とか?」

「あ、ああ・・・」

「うちの学校ってアルバイト禁止よね?ていうか日渡君まだ中学生だし・・・」

「家庭の事情でね・・・学校にはちゃんと許可は取ってあるよ」

「ふーん、そうなんだ」

「原田さんこそどうしてここに?ここは君の家や学校から歩いて来られる距離じゃないと思うけど?」

「おばあちゃんの家がすぐ近くにあるの。
日渡君がここで働いてるならこれからもっとこのお店来ようかな。ずっと前からアンティーク調の家具とか小物が多くてすっごく可愛いお店だなって思ってたのよね〜」

「あの・・・このことはクラスの皆には秘密にしておいて欲しいんだが・・・」

「どうして?」

「いや・・・一応アルバイトは校則で禁止されているからね。許可を取ったとは言えど・・・」

「まあそれに日渡君がこんな所で働いてるって知ったら、日渡君のファンが押し寄せちゃうもんね。その格好すっごい似合ってるもん」

「ありがとう・・・というべきなのか・・・?」

「黙っててあげても良いわよ。その代わり・・・」

「その代わり・・・?」

「これから『原田さん』も『原田妹』も『原田』も無し!『妹』ついてたら私か梨紅かの区別は着くけど、なんかよそよそしいじゃない。
これからは私のこと『梨紗』ってちゃんと下の名前で呼んで?」

「・・・どうして秘密を黙っていることとそれとが交換条件に・・・」

「問答無用!これから私のこと『梨紗』って呼んでくれないと皆にこのことバラしちゃう
からね!」

「・・・脅迫・・・」

「脅迫とは何よー!良いじゃない。私達こうやって秘密を共有することでお友達から一歩進んだ特別な関係になったんだから」

「どういう意・・・」

「と、とにかく、ちゃんと下の名前で呼んでね。今から練習しましょ。ほら私の名前呼んでみて」

「・・・・・・・・・・・・り・・・りさ、さん?」

「あーもー『梨紗』でいいんだよ。『さん』つけちゃうとやっぱどこか他人行儀じゃない。ま、日渡君らしくて良いわ。当分の間は『さん』付けでよろしい」

「当分の間って・・・まあ善処するよ・・・。」

「ダークさん以外の男の子は皆『原田さん』って呼ぶんだもん。それじゃ私か梨紅か分かんないし。それに・・・やっぱり特別な人にはちゃんと下の名前で呼んで欲しい・・・」

「え・・・」

「な、なんでもない。今のは忘れて。私そろそろ帰らなきゃ。今度バイトのシフト教えて?日渡君が居る時には絶対立ち寄るから。また明日学校でね」

「暗くなってきたから帰り道は気をつけて。はら・・・『梨紗』さん」

「うん。すごく自然な感じだよ。これからもちゃんと私の名前呼ぶこと忘れないでね。
また明日ね、『怜』君」



End  



セリフだけのお話に挑戦
二人のやりとりの詳しい様子とかは読者の皆様の自由な想像にお任せします♪
楽しんで頂ければ幸いです^^

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