僕記憶
□一輪ノ蘭ノ幻
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「僕のものだから。」
「――!!」
震えた。…いや、鳥肌か。
それとともに冷や汗がでてきた。
骸はその体勢から動けなくなった。
目線だけが唯一白蘭のその顔を捉えている。
「何を言ってるんです?貴方は。」
その時、白蘭は驚く気配もなく、
―ただ微笑んでるだけだった。
―クラッ
骸はいきなり眩めいた。
「フフ…駄目だよ。」
白蘭が表情変わらず口を開いた。
「君は今大量出血してるんだ。
下手に動くと…―死ぬよ。」
白蘭は楽しげにただ上から骸を見下していた。
骸にはもう、
―勝ち目はなかった。
―その時、骸の意識が途絶えた。