僕記憶
□秘蜜
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今日は…誰かが熱でも出したのだろうか。
桶とおしぼりを持っていた。
「あ!斎藤さんおはようございます!」
こちらに気付き挨拶をしてきた。
「あぁ、おはよう。誰か熱でも出したのか?」
挨拶を返すと、気になることを聞いてみた。
「そうなんですよ。―沖田さんが…。」
またアイツか。
一番健康そうなアイツが一番病弱とは笑えるものだ。
けれど俺には関係の無い話。
そう思いまた襖を閉め二度寝しようと思いきや、
「あ、そうだ!」
雪村が何かを思い出したのか足を止めた。
それと同時に俺の手も止まった。
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