青春の恋心
□09*募る想い
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「何そんなにイライラしてるんだよ…、」
カイルは溜め息をついた
「いや…すまない」
「なんかありました?会長さん」
「何でもない」
カイルに一言いい席をたって、教室を出た
しばらく歩くとエリンの声が聞こえた
(エリン…?)
今なら、泣いた理由を聞けるかもしれない
あの瞳は何を訴えていたのか
そして、俺をもっと知って欲しかった
緑の髪を前方に見つけた
「エリ…「エリン!」
驚いて声がする方を見た
「あ、トムラ先輩っ」
エリンが明るい顔をする
胸に矢が刺さったみたいな衝動がおきた
(なんだ……)
「エリン、勉強どうだ?」
「大丈夫です、ついていけてます」
二人はすごく楽しそうに話していた
「あ、イアルさん!」
エリンが俺に気付いて駆け寄ってきた
「こんにちわ、イアルさん」
エリンはいつものように微笑んだ
「ああ……」
「イアルさん?」
目を逸らす俺を不思議に思ったのかエリンは俺を除き込んだ
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