☆夢の入口☆
□初更デート
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「あきらぁー 早く行こうよぉ!」
「うぅ、、、」
今日は明がオフなので前々から出掛けようと約束していたのだが、予定していた出発時刻30分前になっても明が起きてくる気配は無くて・・・
まだ布団の中から出てこない明を起こす為、私は明の身体に跨り、揺さ振ったり声をかけたりしているのだが、明は変な唸り声を上げただけで、またすぐに規則的な寝息を立て始めてしまった。
昨日遅かったからな・・・
仕方がないので明の寝顔をじっと見つめてみる。
私より年上なのに、同じ歳に見えるくらい綺麗で整った顔。そして長い睫。
明の頬にそっと自分の唇を落とした。
外が暗くなり、リビングでお茶を飲みながら雑誌を読んでいると、隣の部屋から慌しい足音。
「なまえわりぃ!寝過ごしたっ!!」
明の髪は寝癖がついてボサボサ、髭は綺麗にカットされているところと無精髭なところがあって、それでいて慌てている明の姿に思わず笑ってしまった。
「ううん、いいよ。お出かけはまた今度にしよ?」
「本当にごめん・・・」
「そんな気にしなくていいよ。此処んとこずーっとレコーディングとかでちゃんと眠れなかったんでしょ?」
明の顔が凄く切なそうで、私は無意識のうちに明をギュッと抱き締める。
寝癖のついた頭を撫でるとやっぱり明は申しわけなさそうに『ごめん』と呟いた。
「じゃー、今から飯でも食べに行かね?その後は散歩でどう?」
「うん。いいね!」
明も私の背中に腕を回す。少年のようにはにかんだ笑顔にキュンとしてしまう。
愛おしくて目を瞑ると、明のキスが降ってきた。
初更デート
「じゃー俺、シャワー浴びてくる」
「うん。私も支度しておくね」
「え?なまえも一緒に入んないの?」
「・・・入りません!」
今度のお休みは私の我が儘に付き合ってよね?
(それより何をご馳走してくれるの?)
(うーん、吉●家のぎゅう・・・いでっ!)
(うわーん!!明のばかぁー!!)
END