短編小説

□想い出
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ティアが譜歌を歌い終わり、その場にいたジェイド、アニス、ナタリア、ガイの5人は帰ろうとした。

その時、ティアはふと立ち止まる。
ティアの目に入ったのは長い赤い髪。

その者はゆっくりとティアたちの元へ歩いていく。


ティアは、はっ、とした。

それに続き、他のメンツもティアと同じ方向を見る。


彼は間違いなく、エルドラントにて別れたルークである。


――…ルークが帰ってきた。


ティアは涙が止まらなかった。



...



ところ変わって、ここはファブレ公爵低のルークの部屋。


「懐かしいな…」


ルークはぽつりとそう言った。

一緒にいるティアは優しく微笑んでルークを見ている。


「…なんだよ」


少し照れた感じにティアにそう言った。


「ううん、ホント、懐かしくて…」
「ティア…」
「帰ってきてくれてよかった…」
「…ただいま」
「おかえりなさい…」


ティアはルークに寄り添って頭を肩に預ける。

ルークは優しくティアの肩を抱く。


「…あ、ティア…」
「なに?」
「エルドラントで帰るとき、何て言った?」
「っ……!」


その瞬間にティアは顔を赤く染める。

ルークはきょとんとした顔でティアを見つめる。


「…そういうとこは変わってないのね。」
「…え?」
「…………って、…の」
「なに?」


「好きって…言ったの」


ティアは俯いてそう言った。

ルークは驚いているが、ティアの顔を見て微笑む。

ルークは優しくティアを抱き締める。

そして耳元で囁いた。



「……俺も…好き」



ルークはティアにキスをした。





(俺らも久々に来たのに…)
(入るタイミング逃しちゃったね)
(ナタリアがいると言うのに…)
(二人が幸せならそれでいいですわ)
(じゃあナタリアどうするの?)
(ガイと婚約してみるとか?)
(俺!!!!??)
(悪くないかもですわね)
(その前に女性恐怖症なんとかしなきゃね、ガイ)
(え、婚約確定なの?)



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