銀魂
□朝靄にみる一筋の光
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朝靄にみる一筋の光
また、あの夢を見た。
いつもの
仲間が死んでいく夢。
「…………フー…」
ゆっくりと体を起こし、重い息を吐き出す。
午前6時。
冬の朝の肌寒さに、布団で暖められていたはずの体から熱がじわじわと奪われて行く。
「やっぱ、慣れるもんじゃねーんだな…」
寒さのせいか夢のせいか、自分の体が小刻みに震えているのがわかる。
「クソ…すっかり目ぇ冴えちまった」
自慢じゃあないが、いつもは新八が起こしに来るまで何があっても起きない。 いつだったかさっちゃんが寝室の屋根をぶち破って降ってきた時も朝まで気が付かなかったし。 …何の自慢だオイ。
薄暗い部屋の中にたった一人。 俺は恐がってるのか。何をだ。守れなかった仲間の怨念か。それとも
また、失う事をか。
…あいつらを。
ぐるぐるぐるぐる、思考は悪い方へ進んで行く。あいつらが死んだら?まさか。馬鹿馬鹿しい、と頭ではわかっているのに。
体の震えが止まらない。
「………ッ」
「銀さん…?」
聞き慣れた声がした。
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