book
□I don't know...
1ページ/1ページ
土方side+++
俺のマヨが消えた。
多分・・・ってか絶対総悟だ。
なのにあいつ俺のこと変態呼ばわりした挙句「腹立つ」だの「キライ」だの言って部屋から追い出しやがった。
普通なら速攻でマヨ買いに町に出るが、あのマヨは買ったばかりでまだ封も切っちゃいねぇ・・・
ったくあいつはろくな悪戯しか仕掛けてこねぇから困るんだよ・・・
顔だけ見りゃ何処の女にもまけねぇくらいの可愛さなんだが・・・・・って何言ってんだ俺は・・・・・・・・・
そんなことを考えながら廊下を歩いていると山崎に会った。
「おぃ山崎ぃ。俺のマヨ見なかったか?」
知らないだろうとは思うが一応聞いてみる。
すると意外な答えが返ってきた。
「あぁ、それならさっき隊長が冷蔵庫に入れてましたよ。」
「・・・総悟が?」
信じられなくてもう一度聞き返す。
「えぇ。俺、何してんですか?って聞いてみたんですよ。そしたらなんか自分の気持ちがわかんねェんでさァ・・・とかってブツブツ言ってて・・・なんか様子が変でしたよ?」
なんだそりゃ。明らかにおかしいだろ・・・
「んで、その後どうした・・・」
「それなんです!・・・問題はその後なんですよ・・・」
も、問題???
山崎が真面目な顔をするもんだから、俺はゴクリと生唾を飲み込んだ。
―――
山崎の話を聞いた俺は、一人頭を悩ませていた。
総悟がおかしい・・・
いや、昔から意味のない(?)悪戯ばかり仕掛けてくる妙なやつだとは思っていたが、今日の総悟はそれとは違うおかしさだ・・・
なんだあいつ・・・
俺を悩ませている原因である山崎の話はこんなものだった。
―――
「なんか沖田さん、部屋に帰る途中で目の前にあった柱に激突して、漸く立ち上がったと思ったら今度は何も無い所でこけるし・・・最後は部屋の障子に頭ぶつけて穴空けちゃうし・・・・・・」
「はぁ?ありえねぇだろ・・・・・・」
「いやいや。ほんとなんですよぉ。嘘だと思うなら沖田さんの部屋の障子を見てきて下さいよ。きっとポッカリ穴があいてますよ。」
―――
と言うわけだ・・・
「ほんとに穴あいてるし・・・」
総悟の部屋の障子には、山崎が言ったとおり穴があいていた。
「まったく考えが読めねぇ・・・・・・」
あいつの考えなんて、
俺は知らない・・・
.