待宵
「待宵」
待つ宵の 更けゆく鐘の 声聞けば
帰る朝(あした)の 鳥はものかは
.
恋しい人を待ち続ける宵が更けていき
時が過ぎ行く鐘の音を聞くのはやるせないものの
それに比べると
恋しい人が帰らなければならない朝を告げる鳥の声など
ものの数ではありません。
.
―平家物語 鹿の谷
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