君との子育ての日々 2

□バブ61
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――――…な



たった一晩でやる気を出し、練習に励む姫川を始めとする退学男子組。

その光景に葵達は驚きを隠せない。



「遅ぇぞ、邦枝!!」


一体、何が…?



驚いて立ち尽くす葵達に気づいた姫川が怒鳴る。







バブ61

『何が起こったんでしょう』





呆然とする葵達を見兼ね、ヒルダが声をかける。



「どうした?
奴らも待ちかねておるぞ?」

「葵ちゃん、早く練習始めよう?」



ヒルダと亜希に促された葵は、疑問を口にする。



「なんなの?あなた…、どうやってこんな事を…」



途端、亜希が気まずそうに葵から目を反らす。



「亜希?なんで目を反らすの?」

「えーっと…」



目が泳ぎ、視線を合わせようともせず、亜希は返答に迷う。



「亜希!教えなさい!」

「あー…うぅ〜」



痺れを切らした葵に詰め寄られ、亜希は困惑する。

そこへ、ヒルダが助け船を出す。



「邦枝、あまり亜希を責め立てるな。答えるにも答えられないだろう」



ヒルダに諌められた葵は、ゆっくりと亜希を離した。



「本当に何があったの?たった1日であいつらがやる気を出すなんて…」

「さぁな…
奴らに直接聞いたらどうだ?」

「……………」



その話題が出た途端、声を張り上げていた男達が急に静かになった



それは、1日前に遡る―――






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