君との子育ての日々 2

□バブ48
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「―――で、連れてきたのかよ」



駅構内にて、古市は呆れた眼差しを男鹿に向ける。



「はっきり言うぞ

バカだろ、お前」


「ノン!!バカじゃない、アニキだ」


「バカアニキ」



……と、古市



「アニキバカ」



……と、未希



古市と未希に続けざまに言われた男鹿は、目を光らせて、得意げに言い返す。



「つなげる、よくないっ!!」



カタコトに言い返した男鹿に、古市は呆れた言葉を返す。



「あのなぁ…。神崎、姫川じゃねーんだ。舎弟なんて…「古市さんですよね!?」


突然、カズが割り込み、振り向く。



「そ…そーだけど…」


「すげェ!!噂は本当だったんだ!!」



興奮しているカズに古市は聞き返す。



「噂ぁ?」


「男鹿さんの相棒にして、唯一つっこめる男!

智将 古市!

イケメンで頭もキレるとか、超かっこいいっス!!」



カズに大絶賛された古市は、カズの言葉をリピートする。



(智将 古市……)



すると、男鹿の肩に手を乗せて、嬉しそうに笑いかける。



(いい奴じゃないか)


(だろ?)




わかりやすい反応した古市に、亜希は苦笑いをする。


しかし、未希はキョトンと首を傾げている。



「…………?」



すると、カズは未希に話しかける。



「いやー、未希さんはめっちゃカワイイっスね…」


「えっ!?」



カズの言葉に、未希の顔が真っ赤になる。



「子供みたいに純粋で、愛らしくて…。こんなにも可愛いのに、剣道の達人とかカッコイイっス!!」


「…そうかなぁ……」



カズに大絶賛され、嬉しさやら恥ずかしさやらで照れてしまう。



「そうっスよ!!

しなやかな黒い髪をなびかせ、戦う姿は舞い踊る姫のよう

そこからついた名が、『月夜のの舞姫』」


「へぇ……。でも、なんで夜なの?」


「聞いた話だと、真っ黒い髪が夜空にたとえられ、白い肌が月のように見えたらしいんス

いやー、こんなに美しく可愛い姉妹が彼女とは…。男鹿さんと古市さんは幸せ者っスね!!」



カズのこの発言に、男鹿と古市の顔が紅く染まった。




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