君との子育ての日々 2

□バブ48
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この発言に、カズと姉妹は疑問符を浮かべ、古市は呆れた表情をする。



「え?なんの話?」


「ベル坊を押しつける奴を探すって話だよ。忘れんじゃねーぜ」



そういえば、男鹿は、ベル坊を押しつけようとしてましたね。


葵や神崎と戦ったのもそれが理由でしたし。


すっかり忘れてましたよ。



「あー(てゆーか、まだあきらめてなかったのね)」



呆れた表情の古市の質問にピッと指を差しながら答えると、拳を構える。



「バカはダメなんだ、バカは

バカはダメ!!絶対!!

マヌケは仕方ないとして」



橋の上だというのに、デカイ声で叫ぶ。



後ろから眺める古市は、呆れて『何言ってんの?』と呟いた。


呆れる古市、キョトンとするカズと姉妹を横目に、男鹿は指を突き立てて、堂々と宣言する。



「オレより頭のいい、六騎聖とやらを捜す!!これだ!!」


「多分、全員だと思うぞ」



古市のこの呟きに、亜希はウンウンと頷いた。



(あれー?)



ここで、カズはふと思う。


(てゆーか、男鹿さんと六騎聖…。一体どっちが強いんだ…?

考えてもみなかった)




―――――――



その頃―――



「がっかりデス」



青空をそのまま見渡せる聖石矢魔の屋上に、血を流して倒れてるボロボロのMK5。


その中に、金髪の少年が立っていた。



「トップクラスの不良ときいて、期待してマシタが

案外、大した事ないデスね。石矢魔」


「こいつらはザコですよ」



すると、金髪の少年は振り向く。



「………ほう。では、その男鹿君とやらは期待していいのかい?」


「えぇ」



そう返すと、青空を仰ぎながら呟く。




「――――久しいな、男鹿」



顔を上げた少年の右頬には、傷があった。




→あとがき
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