君との子育ての日々 2
□バブ57
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出馬が来た途端、三木の態度は一変する。
「す……すいません、出馬さん…。僕…その…、どうしても彼と戦いたくて…」
「んー?」
恐縮する三木は、出馬に事の説明をする。
出馬を前にがらりと変わった三木の態度。
(あの三木が萎縮してる…
―――いえ)
その光景を眺める葵は、冷静に周りの状況をうかがう。
(三木だけじゃない。他の六騎聖も…
まるで、イタズラがバレた子供みたいに――…
間違いない――…
彼が石矢魔最強…!!
――――どうする…?
明らかに形勢は不利…。引くなら今しか――)
不安を抱く葵。
そこに、聞き覚えのある声がかかる。
「おいおい、邦枝。情けねー面してんじゃねーよ」
その声に、男鹿と出馬は視線をそちらに向ける。
「チャリンコぶっとばして駆けつけたんだ」
その先には…
「オレもまぜろよ」
タンクトップを着て、首にタオルを引っかけた東条が楽しそうに笑っていた。
→あとがき