パラレル駄文A
□再会は罪の始まり(後編)
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そうこうしているうちに彼女のマンションの前に着いた。
「では、ここで…」
「…はい」
「…ありがとうございました」
そう言ってマンションの中に入ろうと俺に背を向けた彼女。
そのまま足を止め、数秒の間があって、ラクスはそのまま話し始めた。
「わたしは…わたしは、今でも覚えています。あなたと初めて出会った図書館も、あなたと歩いた道も、あなたがくれた優しさも全て…」
そう言った彼女の背中がとても小さくて、寂しそうで、俺は気付けば彼女の背中を抱きしめていた。