パラレル駄文

□7.学園祭の出し物は?
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『ラクスの婚約者』
その言葉がアスランの頭から離れなかった。
アスランは次の日の朝、これから講義が始まる教室で、一人の世界に入っていた。
最近ではすっかり癖のようになってしまった溜息を吐く。

「彼氏でもなく、いきなり婚約者だって言われてもなぁ…」

「おい…キラ。人の思考を勝手に音にするな。って、何でその話をっ!!」

いつの間にかアスランの横に座っていたキラは、アスランの質問には答えず、アスランの肩をポンポンと叩きながら「アスランも苦労が絶えないねぇ」と面白そうな顔をしている。

「昨日アスランがあの銀髪に呼ばれて出て行った後、キラが面白半分で盗み聞きしに行ったんだ」
反対を見ればいつの間にかカガリもアスランの横の席についていた。
「お前ら…」
アスランはどっと疲れが増した気がした。

「ねぇねぇ!あのラクスってあのイザークってヤツと好き同士ってことなのかな?」
「そりゃ、婚約者ってことはそうなんじゃないか?」
「ラクスはあんなのが好みだったのかぁ。ちょっと意外だね〜」
「人は見た目で判断出来ないからな。ラクスの前だと違うのかもしれないぞ」
「そうかなぁ。見るからに冷たそうな感じだったけど」

「あ〜!うるさい!俺を挟んで会話をするな!!」

「ごほん。講義を始めても構わないかね?アスラン=ザラくん」

アスランが双子に我慢できずに怒りを爆発させた瞬間、聞こえてきたのは不機嫌そうな教授の声だった。

「またこんなパターン…」
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