その奥にある域

□月光の祷り
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月光下で交わす
それは永久なる
黄土色の五種の杯
今に美となる
唇を捧げて
私の側に在るこの善き時

ひとめ見た時から
私はアナタに恋い焦がれてずっと告げることばかりを夢に見てきたわ
幾度も叩かれる扉
風の中を往来しながら
待ち望んだその空の奥

涙を流すまま
交えた指を
組み重ねてその眸の中で
想ったその時に


手と手で掬う
そして儚い
夢の世界の們となるもの
これからの己れの
人となる捌きは
アナタの想い深くその暖かさ

月光下で叫べよ
その地の底でも
黄金に光るこの夢の彼方へ今に顕然の
体を重ねて
私の心に在るこの日々よ


私トアナタ
神ト成リケル刻ゾ


アナタを見た時には
何も思わず立ち竦んでいたいつか果てる夢心地
ああもう分からない
そうして飛び立つ鳥は
風の狭間で迷いながらも
ずっと待っていた蒼白の雲

花を生けるなら
見つめ合う眸
突き上げたわその細き脚で時空の向こうへ


月光下で交わす
それはときめき
銀色をした美酒は彩り
今に憶えてる
唇を合わせて
私の内に在りそれは定めよ

月は美しく
空に映えた時
黒きその地で望んだ楽園
そして遠ざかる
手を重ねるのなら
私のなかで眠るアナタに捧ぐ

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