蒼き女王

□1GAME
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4月――青春学園の大桜は花を咲かせた。



桜は人々を魅了する力があると言う。

だが、それ以上に…人々を魅了してやまない一人の少女が木の下いた。


胸元まである、流れる群青色の髪。
それに呼応するスカイブルーの透き通った瞳。
女性的でスラッとした体型。

桜色と水色の対比は一枚の絵画のよう。


少女と言うには、あまりに美しく大人びた彼女は舞い散る花弁を手に取った。



「今年でこの桜も見納めか…。」



この桜が咲いたのを見るのは、彼女にとって三度目だった。


大桜と何を考えているのか…桜を見上げながら憂いを帯びた表情を見せる彼女は、
言葉では言い表せないほどに神秘的であった。



「チェリーっ!もうすぐ新入生が来ちゃうよ!」



遠くからチェリーと呼ばれた彼女は、ハッとして振り返った。


「大変!今、行く!」


走り出す前にもう一度
桜を振り返り見上げた。


さっきの憂いた表情とは打って変わって
今度は優しげな微笑を浮かべると、すぐに呼ばれた場所へ向かった。







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