君と僕の物語。
□俺の初恋
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「最近、空さんと何かあったんですか?」
「べ、つに何でもねえよ」
「あったんですね…」
「何でもねえって!」
「だったら空さんが僕に相談するわけないじゃないですか」
そう、今俺の家には偶然学校帰りに出逢った光子郎とミミちゃんが来ている
「太一さん空さんに何かしたんですか?避けてるってヤマトさんから聞きましたよ!」
「ただ、ちょっと…目ェ合わせらんねえだけで」
「どうして!?」
「ミミちゃん近えよ」
俺はどんどん追い詰めてくるミミちゃんに、一歩二歩と後ずさる。
そんなミミちゃんを後ろから光子郎が抑える
「別に喧嘩とかじゃないんですね…でも、どうして避けるんですか?」
「……それはその、…苦しい」
「病気?」
「ミミさん、違いますから」
「空を見ると、触れたいとか…何か不思議な気持ちになるんだ」
「そうですか…わかりました太一さん、それは」
「それは…?」
俺は光子郎を見ながら、お茶を口に含む
「それは間違いなく、恋ですね」
ブ――――ッ!!
俺は光子郎の言葉と同時に、口に含んだお茶を勢い良く吹き出した
「汚い太一さん」
「げほっ…ごほ、こうしろーが変なこと、言うからだろっ」
「恋!空さんに恋してるんですか太一さん!」
ミミちゃんはもう瞳をキラキラさせながら俺の手を取り、満面の笑みを浮かべる。
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