きみが愛しい。

□きみの声
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「たーいーちー…」


「おっ、おい空!それだけは勘弁しろよ!」


「だめ、今日と言う今日は絶対逃さないんだからっ!」



八神太一、只今生命の危機を感じるぜ。

彼女である空に追い詰められ、今日は容赦してくれないらしい…


折角空の家に遊びに来たのに、楽しいの何のって。


原因は耳かきだ、いつも空も気になっては居たみたいだけど
今までは全力で断ったところ注意するだけだったが、それも今日はあっちも全力だ。


「この間注意したのに、まだやってないの?」


「んなこと言ったって…別に、そんなにねえよ」


「あるわよ!それにどんだけやってないと思ってんのよ?」


「…」


身の危険を察した俺は再び空から逃げようと後ずさるが、腕をガッチリ捕まれる。

そしてニッコリと微笑んで、俺を見る



「第一、自分でやれなくてもやってもらえばいいじゃない?」


俺はそのまま空に膝枕され、少し嬉しいけど身の危険を感じるには変わりはない。



「それは…」


「それは?」


「……ぜってえ笑うなよ?」


「笑わないわよ別に」


「………ら…な……だ


「え?聞こえないわよ」


あまりに小さな声で呟く俺に、空が再度聞き返してくるから益々恥ずかしくなった。

そして耳まで真っ赤にして、空と目が合わないように目を泳がせる









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