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□君の存在意味(沖田 甘 リクエストです!)
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「沖田さん!今日こそご飯を食べてもらいますからね」
「...だから、食欲ないって言ってるでしょ?...それと、入ってきていいなんて、言ってないし。これ以上騒ぐんだったら出て行ってくれない?」
沖田さんに冷たく突き放されるが私は決して引き下がろうとしない。
「じゃあ、静かにしてるのでここにいてもいいですか?」
沖田さんは少し間を空けてからため息を吐き出し微笑する。
「しょうがないね....いいよ」
私もつい笑顔になる。
沖田さんはそれを告げると布団に入り込みぼそりと呟いた。
「...を、握っててくれない?」
「え?」
よく聞こえなかった私はもう一度聞き返す。
すると、沖田さんは顔を赤くしながらも今度は私にしか聞こえないような声で呟く。
「...手を...握っててくれない?」
「ええ!?」
「嫌ならいいんだけど....」
「い、いえ。嫌だなんて...」
まさか沖田さんからそんな言葉が聞けるとは思わなかった。いつも冷たい沖田さんがこんな甘えてくるなんて思ってなかった。
「じゃあ...僕が寝るまででいいから」
「はい」
差し出された手に自分の手を重ねる。
沖田さんはそれを見て安心したかのように瞳を閉じる。