☆山獄小説☆
□キーワード。
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とある休日の事。
さっきから山本がうるさくて仕方がない。
「なぁ〜獄寺ぁ。一緒に野球しな」
「嫌だ。」
てめぇこないだ俺に剛速球当てやがったくせに。
「じゃあボーリングしに」
「無理。」
てめぇと行くとピンを折らないでくださいって店員がうっせぇんだよ。
「………………最近倦怠期?」
………………………ムカっ。
俺は面倒事を避けようと思って善意で言ってやってんのに、なんだその言いぐさは。(怒)
思わず山本を仏頂面で見ちまった。
すると山本はニッと笑って
「でも全然モウマンタイっ☆」
なんてぬかしやがった。
野球バカのくせにモウマンタイなんて外来語
使ってんじゃねぇよ、意味知らねぇだろ。
なーにが『問題ない』、だ。
とかなんとか、散々あいつをバカにしてみせるけど。
本当はちょっとばっか、ほんとちょっと心配になってる。
『お前はただ俺とスポーツしてりゃぁいいのか?』
「来週あたりに水族館にでも行こーぜっ!!」
「………………ふんっ。」
なんて、そんな事言える訳ないけど。
誰が言うかっ。
別にこんなこと言う必要ないし。
そう言って自分の思いをやりすごした。