☆山獄小説☆

□Pollinosi
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「今日はどれぐらい打てっかなぁ〜♪」


腕の調子を確認しながら、学校への道を歩く。
部活のある日はつい朝からテンションあがっちまうんだよなー。
今日はノックに力入れて練習すっかな。


朝から野球の事を考えてて、あー俺ってやっぱり獄寺の言うとおり
『野球バカ』なんだなぁとか思ったり。
そんな考えが頭をよぎって思わず顔が笑ってた。
そしたら何メートルか先に見覚えのある人を見つけた。


「おっ、ツナ。っはよ!!」


「あっ!山本っ。おはよう。」


ツナが元気よく返事してくれた。
相変わらず今日もすげぇ寝ぐせついてたんだけど、
それよりもっと俺には気になる事があった。


「あのさ、ツナ。獄寺一緒じゃねぇの?」


いつも朝はツナの事迎えに行ってて、今日ももちろん
一緒にいると思ってきたのに姿が見当たらない。
獄寺に限って先に行ったっていうのも無いだろうし。


(開口一番獄寺君ιさすが山本…(汗))
「えっと今朝電話があって、今日は休むんだって。
すっごい謝ってたけど、それよりも鼻声だった事の方が気になったなぁ。
獄寺君、風邪でもひいたのかな?」











その時俺には、一つの言葉しか聞こえてなかった。




『獄寺君、風邪でもひいたのかな?』


















「ツナっ!俺今日学校休むからっ!!!」


「えっ!?や、山本っ!!!?」


ツナの声が聞こえる頃には、俺は全力で走りだしてた。
だって、獄寺のピンチを救うのは俺しかいないのなっ☆

朝はあんなに楽しみにしてた部活の事も、
明日は学校で先生に欠席したのを怒られる事も
全部頭の中から吹っ飛んでた。

通りすがりの人たちが、マスクをして歩いてるのが時々視界に入って、
焦る気持ちに比例して走るスピードもあがってる気がした。



獄寺っ!!今行くからなっ!!!
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