☆日一小説☆

□雨粒のコトバ
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ようやく六月に入り、梅雨の季節がやってきた。現世に雨が降るように、ソウル・ソサエティにも雨が降る。そんな様子を一護は十番隊執務室からぼんやり眺めていた。

副隊長の松本乱菊はサボリにて部屋には一護とその恋人…日番谷しかいない。日番谷が黙々と執務をこなしていく中、外は雨のシトシトという梅雨独特の音が聞こえる程部屋は静かだ。




「……なぁ、冬獅郎。」


「…何だ?」


「前に…こんな感じだった日に俺が言った事、憶えてっか?」


「…あぁ、もちろん…。」



さかのぼる事二か月前、その頃はまだ付き合い始めて間もない。執務をこなす恋人を待ちながら頬杖をつき、窓を見ていた…。
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