監獄の中へ

□不思議な贈り物
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…………にしても、明らかに量が多すぎるぞ。
俺は箱に入った大量の紅葉まんじゅうを見て、ため息を付いていた。
その数は、大体50個程であった。


……オレと分け合っても多いし、第一ボリス、甘いものはあまり好きじゃないんでしょ?
困ったような顔のコプチェフ。
そうなんだよ、問題はそこだ。
腕を組みながら頷く俺。
じゃあ、誰かに分けようか。
思い付いたように言うコプチェフ。悔しいが、頭が回るのはコプチェフの方だ。


その後、誰に分けるかを悩みに悩んだ。やがて、コプチェフが口を開いた

甘いのが好きなカンシュコフ君とプーちゃんに分ければ良いんじゃないかな。
確かにカンシュコフは甘いものに目が無いので、彼にあげるのは妥当だろう。しかし、もう一人の「プーちゃん」の方が分からず、コプチェフに聞いてみた。

なあ、「プーちゃん」って誰の事だ?
え?プーチンの事に決まってるじゃないか。

…ああ、あの赤いの(キレネンコ)に付き纏ってる緑の奴か。…って、
ちょっと待て。お前らいつからそんな関係になったんだ。
え?プーちゃんが投獄されてから。
そうか…何なら良いんだが。
うたぐり深い目を向けたが、コプチェフはそんなことなど気にしなかったようで、少し落ち込んだ。
あれ?ボリス、何で落ち込んでるの?
…何でもねぇよ。それより、まずはプーチンの所に配りに行くぞ。
あ、うん。

俺らは支度をして、監獄に赴いた。俺らはとんでもない見落としをしている事に気付かずに。
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