番外編

□poltro
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「こんのド阿呆が!!開け放つなや寒いやろがい!!」



いつもは穏やかな部屋の主から突然怒鳴られた。



「ど、ドアホだぁ…?んだとこのクソ兄貴ィ!!人が心配して見に来てやったのに
 なんだその格好はぁ!!」



いきなりの怒号と罵りに腹が立ちこちらも叫び返す。

格好についての問いにちょっと迷ったような素振りを見せ、



「えっ…と…、か、カ●ナシの真似!!」


と叫んだ。


「ふざけんなぁ!!」



即座にそう返す。

なるほどそう見えなくもないが24歳の大の男が何をやっているんだ。

馬鹿じゃないのか、いや紛れもなく馬鹿だ。




そうして一呼吸おいて、兄貴はまた口を開いた。




「ふう。で、なんやスペルビ。朝っぱらから生きとるんかとは不吉やな」




そう言ってちょっと膨れてみせる。

ああてめえがやっても可愛くねえっつの。



「う゛お゛…なんだぁ、兄貴いつもこの時間ならうろついてるくせに
 見かけなかったからちょっと見に来ただけだぁ」



死んだかと思ったぜぇ。と皮肉ってみる。

部屋を漂うセージと薬の匂いが鼻をついた。
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