視界鮮明
□桜風
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桜の花びら舞う四月、
あたしは真新しい制服を着て古びた門の前に立った。
中学一年の秋、進路指導の話が出てから、ずっと入りたいと願っていた学校。
その校門に立つあたしは、笑顔でカメラを見つめ、じんわりと喜びを噛み締めた。
「入学式に間に合って良かったね。」
笑うママは、桜の樹を見上げてる。
「うん。キレイ。」
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