頂物
□7日ぶりの再会
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えー…と。オレは何しに来たんだっけ。
…そうそうアイク達に会いに来たんだったんだよな。
「……………」
…えー…と?
オレはどうして草の上に仰向けになってるんだっけ。
……目の前にいるアイクに押し倒されたからだ。
「………あの、さ」
………。
で? どうしてオレはアイクに押し倒されるんだっけ?
「…何してんのかな…? お前」
これが突然過ぎて分からない。
眉間にシワを寄せ、アイクはオレの上に乗り上げて見下ろしていた。日頃から無口ではあるけれど、今日はより一層喋らない。
怒ってる…んだろうなこりゃ。オレとしてはちょっと意外だったけど…理由はなんとなく思いつく。
オレがここに来たのは約一週間ぶりだ。
何故ならば、情けない事に風邪引いて寝込んでしまったからだ。その上、珍しく高熱を出したもんだから一歩も動けず、数日前まで部屋から出してもらえなかった。
そうしてやっと解放されたオレは、会いに行こうとアイクのいる小屋まで走ったら…丁度外に出ていたコイツと目が合い、今に至るという訳だ。
つまり会えなかったから怒ってる? と普通なら想像しちゃうだろ。
「……ライ」
「は、はい……」
何故だか敬語になってしまうオレ。
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