頂物
□7日ぶりの再会
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オレは片腕を押しても無駄なアイクの胸から移動させる事にする。指先で首筋をなぞり、顎へ上がっていった。
息をつく暇すら与えてくれないせいで呼吸が続かない。
頼むから呼吸だけ少しさせて欲しいんだけど…!
日焼けしたアイクの頬を撫でる。僅かに手が離れた瞬間に、オレは叩くようにアイクの額を強く打ち付けた。
「…っろ…って言ってんだろが……っ!!」
力を入れて引き剥がそうとアイクの額を押しやる。
「…今更、我慢なんて出来るか」
あっさり手首を掴まれてしまい、頭の上に押さえ付けられてしまった。…動かねぇ。
結構力強く押さえられてるんですけど。しかも…アイクさん……、何だか目がギラギラしてますよね?
気のせいじゃ…ない、よな。餓えた獣みたいで怖いんだけど…。分かってんのかな、ここ…外なんだよ?
「一週間も、あんたに触れなかった」
あ、いや…それは…うん。オレも申し訳ないとは思ってるんだけど。
「アイク、それがな…」
「このまま脱がすぞ」
あーもう! オレに話をさせろ!
器用に、そんでもって問答無用で上着を脱がしにかかるアイク。
ヤバイ………! まさかコイツがこんなにがっついてるなんて事態……今までなかった。
…もしかして、バーサーク化?
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