頂物
□7日ぶりの再会
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「…アイク。お前、脱がす作業を続けるなよ」
「ちっ」
オレに会った事でアイクは火がついてしまったらしく、そう簡単に理性で止められるものではなかったようだ。
ていうか舌打ちしやがったよコイツ。
「風邪、治ったんだろう?」
「そりゃ治ったけど、それとこれとは別だから」
「安心しろ、始めは寒いかもしれないが途中で熱くなるから」
あぁあぁっ、もう! 話にならん!
駄目だ、今はアイクの暴走を止められる気がしない。どうにか外で襲われる事だけは阻止したいなと思うのはワガママだろうか。
ワガママ…じゃないよな。いつ誰かに見られるかも分からない所で…つーかいくらなんでも野外はちょっと困るし。
室内ならな、まだ気にしないんだけどな…。
「今日はずっとあんたに触れていたいんだ」
「アイク……」
たまに可愛い事言ってくれるよな…。
目ぇ怖いけど。
「俺の部屋でもいいが、間違いなく声は外に漏れるぞ」
うっ。コイツ読んでやがる。
そうだよな…今日のコイツが手加減してくれる雰囲気は全くない。
……違う意味でベッドに伏せなきゃいけないかもしれない可能性だって、ある。むしろ可能性は高い。
「抑えられる自信は正直ないし」
「おいアイク…? オレ、病み上がりなんだけど」
「その点については一応気を遣うつもりだ」
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