小話
□俺達の日常。
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【食い逃げ】
もうすぐ6時。そろそろ小腹の空いてくる時間だ。
「メシ行こうぜ、メシ」
ろくに料理のできない男三人暮らし。キッチンを使うことは滅多にない。
俺達三人はいきつけのファミレス……の隣にあるスーパーへ足を運んだ。
「これおいしいね」
ユウが試食のウインナーを食べながら言った。
「あっちに唐揚げもあるぞ」
蘭が顎で向かいの通りを指しながら言った。
「……なんか切ないよな。試食が夕飯って」
俺は常々思っていたことを呟いた。でもこれがなかったらきっととっくに飢え死にしてるだろうな。
「あ、パンの耳ご自由にお持ち下さいだって」
「マジ!? 俺貰ってくるっ!!」
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……頑張れ。