猫目堂

□6th.Melissa
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「悪魔は魂と引き替えに3つの願いをかなえてくれる」。
子供の頃に読んだ本にそう書いてありました。
そして当時の私は考えました。自分だったら何をお願いするだろう、と。

1、世界平和。(人間同士の争いがなくなれば、この地球はもっと動物たちにとって住みやすい場所になるに違いないから)

2、みんなが幸せになること。(周りの人たちの泣き顔や怒った顔は見たくない、みんなに笑ってほしいから)

3、願いを叶えてくれた悪魔の幸せ。(いつも人の願い事ばかり聞いてあげてる悪魔にだって幸せになる権利はあるはず)

――と、これが8歳だか9歳の私が考えたことでした。変な子供です(笑)。

この話は『猫目堂』の中でもすごくファンタジー寄りなお話です。
実を言うと、アストやアズライール、そして何を隠そうラエルはもともと学生時代に書いた別のファンタジー小説の主要キャラクターでした。
当時のお気に入りだった彼らを「どうせだから登場させちゃえ!」と遊び心で『猫目堂』に出したのですが、おかげですっかりファンタジー色が強いお話になってしまいました。今ではちょっと反省してます。

(初出 2005/5/13)
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