痴漢日記〜学生編〜
□No.2新池 強
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〈1日目〉
奏平を堕としてから数日後…俺は新たな獲物を探していた。
「…っと、あぁ…すみません」
「いや、こちらこそ」
そんな俺の肩に固い物がぶつかる。
チラリと視線を送るとソレは参考書のようだった。
銀縁眼鏡のいかにも真面目そうな生徒だ。
だが、こういうタイプは堕ち始めるとあっけない。
猿に自慰を教えると死ぬまで続けた…なんて逸話みたいに、真面目でその手の話題にすら免疫のないヤツはのめり込みやすい。
顔は…悪くない。
身長は170あるかないかぐらいだが、筋肉らしい筋肉がついていないせいか、実際の身長よりも小さく感じる。
こういうインテリ系は、組み敷くよりも跪かせれてやりたくなる。
決まり…だな。
俺は少しばかり体をずらすと、斜め後ろの位置から新しい獲物の観察を本格的に開始したのだった。
彼も奏平と同じく三山高校の制服だ。
三山高校はネクタイの色で学年が分かれている。
エンジ色が1年。
灰色が2年。
紺色が3年だ。
彼のネクタイは紺色なので、必然的に3年という事になる。
その他参考書や身に着けている物で彼の情報を得るのは難しく、俺は携帯を開き、メールを打った。
送り先は奏平だ。
『三山高校3年の男について調べろ。銀縁眼鏡をした身長170cm程。……おそらく、特進科』
最後の情報はあくまで勘だが、あの熱心さからして、お勉強一筋のクラスに入っていてしかるべきだろう。
間も無く、奏平から返事が届く。
『何で、俺がそんなの調べなきゃなんないんだよっ!』
ふう。
全く、想像通りの反応だな。
小さくため息をつき、俺は再びメールを打つ。
『奏平のお友達になるんだよ。お前はイイコだから頑張って調べられるだろう?……頑張ったコにはご褒美も用意しておいてやるからな』
それからしばらく待っても、奏平から返事はない所を見ると、どうやら調べる気になったらしい。
あとは、奏平からの情報待ちだな。
携帯を閉じると、俺は不躾にならない程度で、彼の横顔を眺め続けたのだった。
夜。
奏平から電話がかかってきた。
「…新池、強(しんいけ・きょう)さん…特進科の3年生で、テストは毎回学年3位内には入ってる人。親は二人共医者。一人っ子で、ウチの寮の近くの3階建てが自宅。部活は入ってなくって……あと、彼女もたぶん居ないみたい」
そこまで一気に喋り終え、奏平は深呼吸をした。
「よく調べたな」
正直、名前だけでも良いと思っていたが。
「……ん、部活の先輩が同じクラスだったから。……なぁ、お、俺のお友達って、あの……」
「お前も気に入るさ。さぁて、ご褒美なんだが…奏平は、最近してあげていないから体が満足していないだろう?久々に電車で中出ししてあげるから、明日、いつもより一本後の電車に乗っておいで」
「…ぁ……っ、うん…」
いつものように反発しかけたが、体の欲求には勝てなかったようだ。
素直に頷くと、奏平は、それじゃ…と電話を切った。
強、お前には生の本番プレイを観覧させてやる。
せいぜいイイ反応をして見せてくれよ。
喉の奥で笑うと、俺は明日に備えて眠りについた。