メルヘン☆タイム

□オマケの人魚
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「だー…疲れた。力の使いすぎだな…」
自室のベッドへ九十九は倒れ伏した。
蘇生術…とまではいかないが、それに近い魔法を使ってさすがにオーバーワーク気味だ。
「自業自得でしょう。宇海様にいらぬ悪戯をするからです」
「悪戯…ってなぁ…あれはアフターケアだって…」
「問答無用。お二人に何かあれば、私が貴方を殺める所でしたよ」
そんな九十九の頭上から淡々と恐ろしい事を告げられる。けれど、いつもの九十九らしく、威勢良く噛み付けない。
実際、宇海が可愛いからちょっと余分なアフターケアを施した感がないでもないだけに、ますます反論しきれないのだ。
「明信…三年ぶりに逢った恋人をもっと労ってくれよ…あいつらちゃんと上手く行っただろー…」
「そうですね。三年の間、随分色々な方面で楽しんでいたようですね」
ギシッと音を立てて、九十九の傍らに明信は腰を下ろした。
「………な、んの事だ」
「遠く海を隔てた私の所まで噂話が届くなんて、相当でしょうね」
明信が極上の笑みを浮かべる。
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