ケダモノ発情中!!
□ケダモノ発情中!!
僕の名前は林葉(はやしば)ひなた。高校1年生になったばかり。
人科の父と猫科の母から産まれた僕は、分類上は猫科に属してるんだ。
ちなみに、僕の2歳上の兄さん…林葉かなたは人科。父の血を濃く継いだんだろうね。
という訳で、僕のウチには猫耳&尻尾が生えてる人間と生えてない人間が2人ずつ居るんだ。
でも、それって別に珍しい事じゃないんだよ。
お隣のウチはおじさんが犬科だし、学校の先生や先輩、友達の内3分の1ぐらいは鳥とか猿とか狐とかのケモノに属してるんだから。
「ひなた、そろそろ起きないと遅刻するぞ?」
兄さんにグイッと猫耳を引っ張られて、僕は眠たい目をこじあけ……ようとして諦めた。
猫科の習性か、あったかい場所からなかなか抜け出せないんだよね。
「うーん…分かったぁ…」
生返事をして、惰眠を貪るべく布団の中で丸くなった。
「ひなた。早く起きないと、ひなたは発情期だからしばらく学校行けないって言うからな」
そんな僕の耳が一段と強く引っ張られ、少し怒ったような兄さんの声が降ってくる。
「イっ…だ、ダメっ……起きた、から」
その内容に僕は飛び起きた。
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