異世界の扉

□Pretty Boy
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滋なんか、「つくしの家に来ると、珍しくて美味しいものが食える!」って言って暇があれば家に来てる(笑)

皆、舌が庶民的になってきてるのかも(笑)

「ママ。僕、お手伝いする!」
「本当?じゃあ、テーブル拭いてくれる?」
「はぁい!」
「俺は、何すればいい?」
「司はいいよ。つかれてるでしょ?」
「大丈夫だって。あっ、鍋出してやるよ。」
「ありがとう。ねぇ?皆何時に来るの?」
「1時間後には来るってよ。皆、買い物してから来るって言ってたからよ。」
「そっか。なら、十分作れるね。」
「なに鍋にすんだ?」
「花菱商事の社長さんから新鮮な牡蠣と鱈を頂いたから、海鮮鍋にするよ。」
「おっ。いいなぁ。じゃあ、俺はそれに合うご飯ものでも作るかな。」
「おっ。珍しいね。あんたが何か作るなんて。」
「たまにわな。」

司はあたしと結婚してから、料理するようになった。

「お前がババァに連れまわされてる時、優毅に作ってやれるように俺も覚える。」って。

最初は、手間取ってたけど今はあたしより上手い。

ほんと、大財閥の御曹司だけあってなんでも出来る。

きっと、呑み込みが早いんだと思う。

「いい牡蠣だな。」
「うん。そうだね。」
「こんだけ量ありゃ、鍋だけじゃ牡蠣あまるよな?」
「これ全部はおおいよね。」
「んじゃ、俺は牡蠣の炊き込みご飯作るよ。おっ、他にも海鮮あんじゃん。これ、刺身に出来んな。鍋用にもさばいてやっから、つくしは他の野菜とか準備しろよ。」
「ほんと?あたし、魚さばくのだけは下手だから助かる。」
「じゃあ、準備すっか。」
「うん。」

こうやって、司と一緒にキッチンに立つの久しぶりだ。

優毅は優毅で自分の出来る仕事見つけて、やってくれてる。

3人でやったから1時間もかからないで、準備は終わった。

「準備はこんなもんでいいか。」
「うん。そうだね。」

準備が終わったのを見計らったかのように、玄関のベルが鳴った。

「僕が出る!」

優毅はお客さんが来ると、お出迎えしたがる。

特に、F4のときは(笑)

「ママパパ!総ちゃんと優ちゃんきたよ!」

優毅は皆の事をちゃん付けで呼ぶ。

西門さんは「総ちゃん」

美作さんは「あきらちゃん」

花沢類は「類ちゃん」

優紀は「ゆうちゃん」

滋さんは「滋ちゃん」

桜子は「桜ちゃん」

といった具合だ。


まぁ、公式なパーティーとかではそんな呼び方しないけど。

プライベートはそう呼ぶ。

皆優毅にメロメロだ。

「優毅。またでかくなったな。」
「そうだよ!そのうち、総ちゃん抜かしちゃうからね!!」
「この調子なら、本当に抜かされそうだな/笑。」
「いらっしゃい。優紀。西門さん。」
「おう。つくし。元気そうだな。」
「はい。」
「つくし。はい、これ。」
「あっ!プティフールのケーキ。」
「どうせ、何も作らなくてもいいって言ってもつくしの事だから何か作ってんだろうなって思って。」
「おれは、ステーキ肉でも買っていこうっていったんだけどさ。こいつが、デザートの方が良いって聞かなくて。」
「だって、つくしの性格からしてぜったいご飯は用意されてるって思ったんだもん。」
「この勝負。優ちゃんの勝ち!!!」
「「えっ?」」
「だって、ママとパパでご飯用意したもん!ねっ?ママ。パパ。」

優毅の一言に、二人してうなづいた。

それみて、西門さんは苦笑いで優紀は得意そうな笑顔してた。

それ見て、皆で笑った。
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