†同人駄文†

□風邪…。
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〔家に着いて…。〕
「茶々…着いたよ!起きて。」
「・・・。」
「茶々?!」
茶々の身体は凄く熱いし、脂汗をかいていて相当苦しそうに寝ていた。
「どんだけ、無理して迎えに来たんだよ…。」
俺は茶々を抱きかかえて車から降りた。
「う〜ん。」
「茶々起きた?」
「うん。…ユウ、降ろして。俺自分で歩けるから…ゲホッゲホッ。」
「何言ってんだよ。そんな見るからに具合悪そうな顔して。茶々、車のドア閉めて。」
「分かった。」
バタンッ。
「じゃあ、行くよ。」
「あぁ、何や俺情けないな。風邪今日までに治そう思たんやけど…。」
「分かってるよ。茶々、今日俺が帰ってくるの楽しみにしてたんだろ?でも、無茶しすぎ!」
「はい…ごめんなさい。」
「まぁ、いいよ。今日までしんどくても一人で居たんだもんな。茶々、ドア開けて。」
「はいはい。」
玄関のドアを開けて部屋に入った。
ユウにとっては久しぶりの我が家だが、そこは悲惨な状態だった。
「茶々、相当しんどかったんだな。」
「…うん。昨日までほとんど動けんかったから…。」
洗濯物も食器もそのままにしてあって凄く散らかった部屋になっていた。
「茶々、ひとまずソファーに居て。」
「うん。ソファーで寝てるわ。」
俺は茶々をソファーに寝かせ、部屋の掃除を開始した。
こんな所に居たら治る風邪も治らなくなるのは当たり前だからだ。
食器は食器洗い機に放り込み一気に洗って、洗濯物も乾燥機つきの全自動洗濯機に入れて2回に分けて洗った。
二つの作業と平行して、部屋の隅々まで掃除機をかけた。
その様子を茶々はただ見ているしかなかった。
「ユウ、ゴメンな。帰ってきていきなりこんな働かせて。俺がちゃんと掃除しとけば良かったな。」
「何言ってんだよ。良いよ。風邪引いた時くらいサボれよ。家で掃除するのはいつも茶々なんだから。茶々はいつも俺の部屋まで掃除してくれるじゃん。」
「そうだけど。疲れてない?」
「疲れてないよ。よし!掃除終わったよ。」
「綺麗になったやん。」
「茶々、汗かいて気持ち悪いだろ?風呂入んな。」
「風呂入れてくれたんか?」
「あぁ、風邪のときは風呂入って汗いっぱいかいたほうが良いんだよ。でも、あがったらちゃんと汗拭けよ!」
「分かってるわ。俺かてそんなガキとちゃうもん!」
「はいはい、そうですか。茶々、歩けそう?フラフラしない?」
「ちょっとだけフラフラする。なぁ?ユウ。」
「何?」
「一緒に風呂入ろ!」
「良いけど、何もしないよ。」
「うっ。」
「茶々今しんどいんでしょ?そんな茶々に無理させられないから治るまでしない。」
「何で?ユウ、俺大丈夫やもん!」
「だ〜め!ほら、また抱えてってあげるから風呂場行こ。」
「ええよ!もう!!一人で行ける!…ユウのバカ。」
茶々が目を潤ませて俺を睨んで風呂場に消えていった…。
少しおぼつかない足取りで。
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