SEED小説(長編)

□LOVE LOVE LOVE
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朝ご飯を済ませたキラとアスランは子供たちを連れて、川に魚を釣りに行った。

「キラお兄ちゃん、釣れたよ〜。」

「良かったね、ユウ。カガリお姉ちゃんも喜ぶよ」

この子供たちは戦争やなにかで親を無くした。
僕らはここで孤児院をやっている。
幸いアスランの親は資産家でお金には不自由していない。
まぁ、実際もうこの世にアスランの親はいないわけだが・・・

数ヶ月前にも、隣国と戦争があった。
国境のすぐ近くにあるこの村は襲われ皆殺されるものと思っていたのだが、隣国の軍はなにも・・・そう全くなにもしなかった。
近くにあった街を攻撃したようだが、殺されたのは軍人だけ。それも大した人数は殺さなかったという。
あちらは先鋭中の先鋭だけを集め、少人数で街を制圧したのだという。しかも民衆にはとても親切で、逆に戦争にきたあちらの軍がもてはやされたそうだ。
隣国の王は僕らと同じ位の年齢だという。
戦争の理由などはわからないが、どうせ王族のくだらない理由だろう。
ただ隣国の王は王族には珍しく平民のことをちゃんとわかっているのかもしれない・・・
ただ漠然とそう思った。
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