Four Heroes

□Image of the dark
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男「どっこいしょ〜」
 ドガン
 小さな商店が大きく揺れる。
店主「あ、ありがとよ」
 年老いた店主は椅子に戻りながら感謝の言葉をあげた。
 目の前には2mを越える大きな男。髪は銀髪でオールバック。
 野人ともいえる、半裸にたくましい筋肉。
 そんな男がたたきつけたのは、大きな袋いっぱいに入った槍。
 普通の男なら3人は必要となる数もの槍を持っていた。
男「あ〜、ちと重かった」
 軽く肩を振る野人。
店「ちょっと、ねえ」
 店主はしゃがみこんで中身を確かめる。
男「で、何でこんなに槍が必要なんだい?」
 野人は首をひねりながら尋ねる。
店「ああ。最近、大きな捕り物があってな。
 そのために一気にハケちまったのさ。
 ま、こんな小さな町だから、そこまで品揃えはよくなくていいんだが……。
 よしっ」
 店主は確認が終り、立ち上がった。
店「しかし、さすがは大都市ルテナの商人さんだ。
 仕事が早いな。数も質も時間も十分余裕ができたよ」
男「ああ。俺は、単なる手伝いだから」
 ストレッチが終わると、野人は店の中を物色し始めた。
 その装備は、背負う大きな布、腰布、腰に下げた袋、だけである。
男「ルート間違えたエリナに代わってあっちの山越えただけだし」
 野人は山の名前がわからず、来た方向を指した。
店「山越えって、はっ!
 あの山を越えてきたのかい?コレだけの荷物を担いで」
 その山は昼暗い、また高低差が激しく幾つもの断崖を越えなければならない山であった。
店「よく道に迷わなかったな」
男「優秀なナヴイがいるかなら。
 じゃあ、確かに渡したぜ」
店「あ、ああ。ありがとうよ。
 あんたからもエリナさんに礼を言っておいてくれ」
 野人は手を振って店を出た。
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