薔薇物語

□目は口ほどに。
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臨床犯罪学者、火村英生。



彼は俺の心が読める。

それは、それは、大学から今に至るまでに、素晴らしく進化を遂げた。



大学の頃は、
『仕草』、
『表情』、
『名前の呼び方』、
とハンデは多かったが。



最近では名前を読んだだけで、肩を抱き寄せてくれたり。
コーヒーをいれてくれたり。
手をつないでくれたり。



更に名前を呼ばずとも、ふと見つめてみたら、
「アリス」
と、手招きして、優しいキスをしてくれたりした。







なんでわかるの?







口に出さなくても、彼は応えてくれる。







「アリスだからだよ」






 
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