□蝶の休憩所
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仕事で家に籠りっきりな僕、
気分転換だ!と契約先のムウさんに無理矢理連れて行かれたキャバクラ

ムウさんは常連らしくお店のママのマリューさんと話し込んでいる

低価格な割りには可愛い子が多いんだ、と言っていたが、薄暗い店内で皆似たような衣装に同じような化粧
皆同じに感じてしまう

隣で体を寄せて話す女の子の香水の匂いにバレないように小さく溜め息を吐いた

ムウさんが一緒なのに勝手に帰れない、と出された水割りを酔いが回らないようにちびちびと飲む

隣にいた子に店員が指名が入ったと告げると離れて行き、席に一人になる

やっとゆっくり出来ると思う間もなく別の女の子が現れた

「こんばんは、退屈そうですわね?
席、宜しいですか?」

「え?あ、はい…どうぞ…」

録に見もせず頷けば、ふわりと花の香りがして柔らかなソファが軋んだ

「ッ!」

今までの女の子と比べ物にならない美少女に胸が高鳴る

「はじめまして、ラクスと申します
お客様のお名前、伺っても構いませんか?」

「キラ・ヤマト、です…」

「キラ様、素敵なお名前ですわ」

「い、いえ…ラクスさんの方が素敵な名前です」

「まぁ…ふふ、ありがとうございますわ
キラ様、お代わりいかがですか?」

「あ、お、お願いします」

「はい」

ニコニコと、営業スマイルを浮かべているのは仕方ない事だが
ラクスの仕草一つ一つに胸が高鳴り、つい熱の隠った視線を向けてしまう

ラクスの作ってくれた新しい水割りをじっくりと味わいながら、話をする

流石と言うべきか…自分の話をさせられ、ラクスの事は上手くはぐらかされてしまう


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