□蜘蛛の巣の蝶
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キャバ嬢を引退して専業主婦になったラクス

毎日幸せな日々を過ごしていた

キラは基本的に在宅で仕事部屋に籠り、プログラムを作成している
たまに打ち合わせ等で外出したりするが、1週間に一度か二度くらいだ

「ふん、ふんふーん♪」

鼻歌混じりに洗濯物を干すラクスを仕事部屋の窓から見下ろすキラ

大好きなラクスの姿を見て後少しを頑張る気力が湧いてくる

すると、電話が鳴り仕事の催促かとドキリとしたがまだまだ期日まではあるし
何よりプライベート用の固定電話の音だと気付きホッと息を吐く

「あらあら…はいはーい…
お待たせしました、ヤマトです」

階下でラクスが電話に出る音が聞こえ、残りのプログラムを済ませるかと休憩を止めモニターと向かい合う

暫くして遠慮がちに扉がノックされ室内に通す

「あのぉ…キラさん…その…」

「ん?どうしたの?ラクス」

もじもじしながら言い澱むラクスに首を傾げながらプログラムを保存してパソコンの電源を落とす

「あの!1日だけマリューさんのお店で働いていいですか!?」

「ダメ」

「即答!?」

「当たり前でしょう?
いくら出会いがキャバクラでも、奥さんをまたキャバクラに働かせて平気な夫はいないよ
ましてやまだ新婚なんだよ?」

「でも、でも!マリューさんのお店が開店10周年を迎えて、パーティーするのに人が足りないって泣き付かれちゃったんです!
パーティーの1日だけ!!」

滅多にわがままを言わないラクスの頼みは叶えてやりたい、が…
1日だけとはいえまた他の男にラクスを晒すのかと思うと乗り気になれない…

「じ、じゃあ、許可してくださったらキラさんの言う事、エッチな事込みで一ヶ月間何でも聞きます!」

「……僕が一緒に行って見張るならいい、かな…」

決して言う事聞いてくれるに惹かれた訳じゃないからね!?



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