□Swimming
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独特の塩素の匂いが漂う空間

ピチャン、ピチャンと微かな水音だけが響く

キイ、と扉が開く音が静かな空間に響き、その後にぺたぺたと裸足で歩く足音が二つ


「ラクスさん、ルナマリアさん、いらっしゃい」

「あ、キラさん
今日もよろしくお願いしますわ」

「何時も貸し切りにさせちゃってすみません」

表れた二つの足音の主
ラクスとルナマリアに笑顔で挨拶をするキラ

此処は私営の温水プールで、二人は近隣の高校生なのだが
所属する水泳部の大会が近いのに学校のプールが老朽化が酷く改修工事をしなくてはならなくなり
学校の許可を得てこの私営プールで練習をしているのだ

そして、事情が事情だから、と二人が来る時間は貸し切りにして自由に練習出来るようにと配慮されている

「気にしないで?この時間ってそもそも利用客少なかったから」

競泳用の水着を着込み申し訳なさそうに謝るラクスとルナマリアにTシャツハーパンのキラは笑顔で告げる

「キラさーん、用具室の整理終わったっすよー」

「あ、シン、お疲れ
二人とももう来てるよ」

在庫確認用のノートを片手に用具室から顔を表したシンに微笑んで告げると
軽く会釈をして挨拶する

監視員の席にキラとシンが座るとラクスとルナマリアもプールに浸かる

緩い動きで水に体を慣らし
少しすると真剣な表情でプールを泳ぐ



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