□失楽園
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柔らかな陽射し

頬を撫でる風

木々が生い茂り、たくさんの果実が成る

ここは楽園(エデン)と呼ばれる場所

ここには天使が住み、地上を平和に保つ為に見守っていた


「んー…いいお天気…
聖気が満たされていきますわ…」

純白の羽根を拡げ、身体の凝りを解すようにしながら野原を歩く

白いワンピースに身を包み、カゴを持ち道端の花を摘む

彼女、ラクスも天使だった

「ラクスー!地上に降りる許可出たわよ!」

純白の羽根を羽ばたかせ近寄る少女、ルナマリア

「まあ!ようやく許可が降りましたのね!!」

ルナマリアの言葉にパァッと表情を輝かせ嬉しそうに見る

「ええ、期限は1週間
人間には絶対にバレないようにだって」

頷き話すルナマリアと準備をしなくては!と家に向う



天使は神に使え、人を幸せにするのが主な仕事
しかし、それ以外にも聖気と呼ばれる清らかな気を集め神に捧げ
新たな命を生み出す手伝いをする事も重要な仕事だった


聖気はエデンでも十分溜められるが神に認められた者だけが地上に降り
聖地へと赴き濃厚な聖気を溜めエデンに戻り神へと捧げられる


平和で刺激の少ないエデンに住む天使達は一度は地上に行ってみたいと常に憧れを抱くのだ

ラクスとルナマリアも例外では無く何度も地上に下りる許可を申請してようやく許可が降りたのだ



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