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□アウラ、初めての〇〇〇
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アウラが産まれてから、ヤマト家は常に賑やかな雰囲気に包まれていた
「だぁ…」
「アウラ!どうしたの?」
日当たりの良い子供部屋のベットの上、お昼寝から起きてぼんやりと声をあげただけで
休日で家に居た父であるキラが吹っ飛んで来る
父の顔を見るとアウラはニパッと嬉しそうに微笑んで小さな両手を伸ばす
そんなアウラを抱き上げればキャッキャとはしゃぐ
「アウラは可愛いなぁ〜
流石、僕達の子だよ…
シンに似たいい子に育つんだろうなぁ」
「アウラ〜、リビングきれいきれい終わりましたわよ〜
あら、キラ?」
リビングの掃除機掛けを終え
スキップしそうな勢いで子供部屋に入って来た母のラクスはキラが居た事に目を瞬かせる
「アウラがねそろそろ起きそうだなって思って…
ほら、いつ僕の事を呼んでもいいように、側に居ないとね」
「あら、ずっと一緒にいる私の方が先に決まってますわ
一番は『ママ』ですわ」
「はは、いやいや一番は『パパ』だよ」
この二人、普段は超絶ラブラブで息子のシンが呆れる程仲が良いのだが
事アウラに関してのみ、意見が食い違う
まぁ、要はどちらが先にアウラに呼ばれるかを競っているだけなのだが…
お互いに愛娘の一番最初の言葉は自分であって欲しいと思っている為そこだけは譲れないのだ
「アウラは直ぐにパパって呼んでくれるもんね〜?」
「あぅ!」
「まぁ!ママが先ですわよね?」
「あぃ!」
どちらにもニコニコと微笑んで返事をするアウラに
二人ともまだ早かったかな、と苦笑を浮かべる
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