song

□キミ想い、片想い
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彼と別れて家に帰り着き、自室のベッドに腰掛ける

自然と溜め息が溢れる

「もう、好きでいるのやめようかしら…?」

やっと最近仲良くなれたのに、結果的には距離を感じる事になってしまった

「物理的に近付くと、心は比例して遠くなりますのね…
離れた方が、心は近付くのかしら?」

だけど、離れたくないって思って
全然気持ちの整理がつかない


夜中、突然の着信

サブディスプレイには彼の名前

不覚にもトキメク心に苦笑しながら通話ボタンを押す

「もしもし?」

『あ、ラクス?夜中に突然ごめんね?
ちょっと相談のって欲しくってさぁ』

全く、私の気も知らないで暢気な声で…!

《もっと女心がわかるようになったらその恋も叶うかもしれませんわね》

なんて、もちろん言えるわけなくて飲み込んだ

もうなにもかもわかんない、わかんないよ…

私、まだ彼を好きでいてもいいのかなぁ?

こんなに擦れ違ってばっかり…

近い未来に私の気持ちが報われる日なんて来るの?

失恋決定の片想い

それでもいいの、つながっていられるなら…

でも、少しくらい夢だって見たい

いつか、私のこの気持ちに気付いてくれたら嬉しいのに、なんて…


まだ嫌われたくないから
貴方の近くにいたいから

だから、もう一回、私の気持ちに鍵をかけてしまいこんだ

「大丈夫ですわ
キラなら上手くいきます、きっと…
だから、勇気を出してくださいな?」

電話越しに精一杯の強がりで告げた

電話で良かった…

キラが目の前にいたらこんな事、泣いちゃって言えませんもの





『ラクス…うん、ありがとう!



ねぇ、聞いて欲しい事があるんだ


僕、ずっと前から君の事が……』



end
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